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  3.2 医神アスクレピオス 

 

 アポロンとコロニス

 プレギュアス王の娘コロニスは太陽神アポロンの子を宿しながら、人間の男と浮気した。それを見たカラスは、「あの女はふしだらだ」とアポロンに報告した。アポロンは怒りカラスを真っ黒に変えてしまった。

 アポロンの妹で処女神でもあるアルテミスは、コロニスの行為が神への冒瀆に当たるとして烈火の如く怒り、コロニスはおろか一族郎党を皆殺しにしてしまった。

 アポロンはお腹の子アスクレピオスを助け、ケイロンに預けた。ケイロンはケンタウルスの中でも教養のある人格者であり、教育係に最適であった。母コロニスを疫病で失ったアスクレピオスは成長して、死者さえも甦らせてしまう名医となった。

 ハデスの怒り

 アスクレピオスは無病、不死こそが人類の幸福と信じて疑わなかったが、人が死ななければ人口が次第に増え、地上は人でいっぱいになってしまう。

 冥界の王ハデスは、死者の魂が来なくなった原因はアスクレピオスにあると知り、最高神ゼウスに相談した。ゼウスは、1つ目巨人キュクプロスから稲妻をもらい、アスクレピオスを殺してしまった。

 息子を殺された太陽神アポロンはキュクプロスを殺した。またしてもゼウスを怒らしたアポロンは、オリンポスから追放されてペライの王に仕える身となった。

 亡きアスクレピオスは「医学の神」として、各地で奉られた。そして、アスクレピオスの子どもたちは、みな医学の道へと進んだ。だが、2度と死者を蘇らせることはなかった。後に医学の祖といわれたヒポクラテスは、アスクレピオスの子孫であると噂された。

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